第6話「中小管理会社の相続ビジネス入門」

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第6話

 資産承継部の業務が慣れてきた石川部長。さまざまな相談を受けるようにはなったが、肝心の相続税の計算はあまり得意でない。平成28年12月15日に国税庁が発表した 「平成27年分の相続税の申告状況について」によれば、前年対比で約2倍になったらしい。平成27年から基礎控除の4割縮減により、相続税が増税になった訳だが、国税庁の予測は1.5倍だったのに、フタを空けたら約2倍。国税庁が把握していない預金を中心にした金融資産が思ったよりも多かったのだろう。相続税の重要性が高くなったのは間違いない。具体的な計算をして相談に乗ることは税理士法の関係から禁止されているが、一般論を回答する際に何も知らないのは少しマズいので勉強せねば・・・。相続税、見方を変えれば「次世代が払う借金」だな と感じる毎日。我々の世代で相続税を支払うだけの預金を貯めている者はほとんどいない。
 書籍を見ながら勉強するとどうやら、【1】相続人の 確定、【2】相続財産(債務含む)の評価、【3】遺産分割の確定、これだけわかれば計算ができるようだ。【2】を具体的に行うのは素人には正直厳しい。その中でも 相続財産に占める土地の占める割合が多いため重要性が高そうである。ただ、土地評価にこだわっていると全体把握するのが遅れてしまうため、まずは路線価に地積を乗じて概算で把握するに留めておこうと思う。
 お客様に説明する際、まずは概算が計算できればよいので「相続税早見表」で計算することでも十分そうだ。相続財産と相続人さえ把握できれば、一次相続・二次相続でいくら相続税がかかるかを把握することが可能になる。ただ、相続人各人ごとの相続税だけは分からないのが弱点だが、一次相続・二次相続での相続税額合計を瞬時で把握できるのは非常に有り難い。まずはこれで十分だと感じた。でも、忘れてはいけないのが、父→母の順番だけでなく、母→父の順番も計算すること。相続の発生順位だけはこちらでは決められない。概算計算をする際には注意をしなければならない。

登場する人物、団体は全て架空です。 (毎月第二週に掲載します。)

相続税は「借金」である!

解説

相続税は次世代が払う借金。これが現実。だからこそ、相続税を支払えるだけの資金を生命保険などで貯めておく必要があると考えます。たったそれだけで次世代の心の負担は軽くなります。概算計算は「相続税早見表」で十分です。まずは概算計算です。ただし、母→父の順番になることも想定して計算をすることをお忘れなく。